日本蜜蜂(ニホンミツバチ)と西洋蜜蜂(セイヨウミツバチ)の違い

■日本蜜蜂の特徴

日本蜜蜂(和蜂)は古来より日本に生息している在来種のみつばちで
いわば、「野生の天然もの」です。
西洋蜜蜂(洋蜂)と比べると性格は優しく愛らしく感じられる蜜蜂です。

日本蜜蜂は性格が大人しいので
驚かしたり不審な動きをしなければ
いきなり刺される事はまずありません。

初めて見る方は「ブーン」という羽音が怖く感じるかもしれません。
という私も元々、昆虫や虫が大嫌いでしたから
最初の数分は怖かったのですが

春から秋はおとなしく
指を差し出すと手の上に乗ってきますし
晴れた日に元気よく出入りしているのを見ていると
とても愛らしく感じられ癒されます。
巣箱のそばに椅子を持ち出し、ワインを堪能する人もいます。

かわいい顔した日本蜜蜂は
昔、アニメであった『昆虫物語 みなしごハッチ』のイメージです。

注:
(寒くなり12月~3月は気性が荒くなるので近寄らない方がいいです。
真夏は巣が落ちやすくなってるので危険です。
養蜂の世界では真冬と真夏は巣に近づくな、と言います。)


日本蜜蜂は体が小さいため行動範囲が2kmほどと狭く
1回に運ぶ蜜の量も少なくなるので
採れる蜜量は西洋蜜蜂と比べると非常に少なく貴重なものとなります。

また、野生である日本蜜蜂は、巣箱に戻らないことがあり
飼うことが難しいので、採蜜量も回数も少なく
高価でビジネスにはなりにくいと言われています。



■西洋蜜蜂の特徴

西洋蜜蜂とは、ヨーロッパやアフリカ・中央アジアなどを原産地とする蜜蜂。
19世紀半ばに飼育管理方法が広まって以来、
大量にハチミツを採取できるように
家畜として交配、改良され、人間の営みと共に歩んできました。
日本では明治時代にアメリカから輸入されたハチと言われています。

現在、スーパーなどの店頭に並んでいるハチミツや、
加工食品の原材料に使用されているハチミツのほとんど99%が、
西洋蜜蜂のハチミツです。

ですので、戦前からの養蜂園というところや
純粋ハチミツという名前でも
「日本蜜蜂」の記載が無ければ、西洋蜜蜂のハチミツであると言えます。

採取する蜜量も回数も多く、従順で巣箱にせっせと蜜を集めてくれる
西洋蜜蜂は飼いやすく、日本蜜蜂と比較して大量生産できるので
安価に提供しやすいのがメリットです。

 

日本蜜蜂のハチミツが希少な理由

■味の違い

西洋ミツバチの場合はレンゲ、アカシアなど単一の花から
蜜を集めてくるので花ごとの香りと蜜を味わうことができますし

日本ミツバチの場合は1年を通していろんな花から
たくさんの種類の蜜を集めてくるので
何とも言えない高級な味わい深い香りと味を堪能できます。

日本ミツバチの蜜はたくさんの花から蜜を集めてくる事から
『百花蜜・ひゃっかみつ』と呼ばれ深い味わいとなります。

西洋ミツバチのハチミツにも百花蜜として売られていますが
西洋ミツバチの蜜は短期間に一気に集める蜜で
個人的な感想では花の芳香剤の香りのシロップのような印象。

日本ミツバチの蜜は1年をかけて
じっくり集めてくる蜜ですので
とても貴重な蜜となり香りも味もまろやかで芳醇。
西洋蜜蜂の百花蜜より、さらに奥深い味わいと感じます。
(わたしは元来ハチミツが好きではなかったのですが
日本蜜蜂のハチミツを食べて魅力に気付いた一人です)

ただし
日本蜜蜂のハチミツならなんでも美味しいというわけでもなく
安定した養殖と違い天然ならではの「当たり外れ」もあります。
エグ味が強い、おいしくない、と言ったことも起こり得ます。

皇味食品では、プロのシェフ、料理人などによる
味や香りのチェックを導入することで
一定の品質をクリアしたものだけをお届けしています。

 

日本蜜蜂と西洋蜜蜂のハチミツのどちらが美味しいとか
優れているなどの優劣ではなく、特徴が違うので
お好みのハチミツを探してみてくださいね。